Inner Views

キース・ジャレット インナービューズ―その内なる音楽世界を語る

キース・ジャレット インナービューズ―その内なる音楽世界を語る

でんどういりおめでとう

なんか最近自分の文章の調子が悪い…(すいません)のにも関わらずこの本の事を書かなければいけないのは非常に無念です。この本ではキースジャレットが音楽について自分勝手に延々と語ります。人にとって音楽とは何なのか、皆さんは考えたことはおありでしょうか。まず聞く人、演奏する人、聞いて気持ちよくなる人、イライラする人、俺って上手いんだぜと自分を誇示するために演奏する人、逆に現実とは離れた自分の世界を表現する人。

自分たちは社会の中で生きているぶん社会と自分の行動を切り離して考えることは難しい。でもキースは…なんというかちょっと宗教っぽく音楽を捉えている感じがする。上手いヘタを基準に捕らえていると決して考えられない世界だと思うけど…「音楽」を「音楽」として考えるということに気付かせてもらいました。それはそこにある音を音にするということ(?)まぁ本人は超絶テクニックの保持者だからそういうことが言える…というか、そこまで達してもそこが自分の居場所じゃないと考えて次に進める所がなんとも。結局一つの枠に収まり切れずにわけわからなくなって「そこにある音楽をただ演奏する」なんて言い始めているだけ(芸術家ってーと神がかり的なことは言い易いと思う)という考え方もあるかもしれないけど、何にも囚われないそこにある「音楽」(またそれが観衆に与える影響)という考えにシンクロしたので初の殿堂入り作品としました。うーん、おもしろい。